プロジェクト事例 PROJECTS
小田急電鉄 スポーツ共創戦略「OSEC100」

〜心が動くスポーツエンターテイメントコンテンツの創造〜
共創で地域の社会課題解決や沿線活性化を推進

概要

プロジェクト期間
2019年〜継続中
課題・背景
沿線に住む人々が、「住んでいて楽しい」と愛着を持てる沿線になるために、スポーツを使ってできることは?
支援内容
事業開発支援、プロジェクトファシリテーション、ステークホルダーエンゲージメント、組織開発
体制

上井雄太(フューチャーセッションズ)

「OSEC」とは、Odakyu Sports Entertainment Contentsの頭文字からなり、小田急電鉄がスポーツ競技団体や地域、企業などの外部パートナーと手を取り合い、スポーツの多面的な価値を最大限に発揮した「エンターテインメントコンテンツ」を共創し、社会課題解決や沿線活性化を推進するプロジェクトです。
小田急電鉄はこれまでも中長期戦略の一つとしてスポーツによる沿線活性化に取り組んでいましたが、2020年に改めて「OSEC100 -Bound For Fun-」と名付け、開業100周年となる2027年度末までに沿線地域で100個のスポーツ共創コンテンツの創出を目指して取り組むことを発表しました。
小田急沿線は、都心から郊外ベッドタウンまでの多彩な街を結び、海・山・河川などスポーツアクティビティに適した自然が豊かであることが特徴です。「OSEC100」によりお客さまの熱狂や感動につながるスポーツコンテンツを創出することで、移動の目的としての「楽しさ」(=“Bound For Fun”)を生み出します。

株式会社フューチャーセッションズは「OSEC100」のコンセプト開発からプロジェクトに参画し、スポーツ共創戦略の推進支援や組織開発支援、プロジェクトデザインのサポートを行ってまいりました。今後も多くの外部パートナーとの連携を通じて、スポーツから生まれる熱狂、感動、達成感、喜び、可能性、希望など、多面的な価値を生かした“共創型モデル”の実現を支援して参ります。

ストーリー

株式会社フューチャーセッションズは、よりよい世界をつくるためのクロスセクター対話を仕掛けるシステムチェンジャーとなることを目指しています。社会や企業の中で制度疲労が起きて持続可能性が担保できていない領域において、対話による集合知を持って、人々の価値観の変革を促します。

また、ハーバード大学のエリカ・チェノウェス教授が提唱するコミュニティの3.5%の人が動けば社会は変えられるという法則に則って、ステークホルダーとともに、プロジェクトに応じたクロスセクター母集団に対して、変革を働きかけて行きます。

―このプロジェクトによって起こしたいシステムチェンジは?

小田急電鉄は、将来的な沿線人口の維持・拡大も視野に入れ、沿線に住む方々により地域への愛着を感じていただき、特に若年層の定住化に繋げたいと考えていました。
スポーツ共創戦略「OSEC100」は、沿線のスポーツクラブチームやスポーツ関連施設などとスポーツを基軸にし、小田急電鉄開業100周年の2027年までに100の共創に取り組みます。地域の健康づくりを支援することはもちろん、スポーツの生み出す喜びや楽しみで心を動かし、地域で暮らす人々が「ここで暮らしていることが楽しい」と思える、スポーツ地域イノベーション・エコシステムの構築を目指します。

本プロジェクトは組織成長においても重要であると考えます。社外の様々な組織との共創は、社員育成の大きな機会であり、開業100周年に向かって、組織のしなやかな成長を促進して参ります。

―このプロジェクトで変革を起こしたいクロスセクター母集団は?

小田急電鉄沿線エリアに暮らす皆様、行政、非営利・営利組織、スポーツ事業に関わる皆様など

―このプロジェクトによって生み出される価値観の変革とは?

これまで鉄道会社にとってスポーツの取り組みの主軸になっていたのは、自社の名前がついたチームとスタジアムを“保有”することだったと言えるでしょう。試合の度に沿線に多くの観客を送客し、企業や沿線のブランディングや広報にも広く活用することが可能でした。しかし、時代が変わり、人々の暮らし方はもちろん、スポーツの見方、楽しみ方なども多様に変化しており、企業とスポーツの関わり方も新しいビジネスモデルが必要ではないかと考えます。本プロジェクトは、自社でチームを“保有”するだけではなく、沿線にある他社のスポーツ関連事業とも共創することが一番大きな違いだと言えます。今までのビジネスモデルの利点であった輸送機会の創出や、企業ブランディング・広報の効果に加えて、沿線地域の人々が関わることができる共創型プロジェクトを行うことにより、多面的な価値創造、街への愛着度・満足度の深化、またプロジェクトによっては事業収益の獲得など、「スポーツ×まちづくり」による新たな価値創造に取り組みます。

―プロジェクトの歩み

【2019年】
株式会社フューチャーセッションズがプロジェクトに参画し、スポーツ共創戦略の策定支援、OSEC100のコンセプト立案を実施。
次いで、社内横断チームの組成、施策検討等の実施。
【2020年】
コロナ禍の影響を受けて、他部門とのスポーツを用いた事業施策の検討を推進。
スポーツ共創戦略の検討の深化を推進。

プロジェクト参加メンバー PROJECT MEMBER

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